DFU、CGU、SDAなどが2025年4月でサポート終了

2024/5/7のIBMレターで、多数のIBM i 関連S/Wのサポート終了が発表されています。これらの中には、DFU、SDA、CGUが含まれます。

IBMのレター「Software withdrawal and support discontinuance: IBM i Modernization Engine for Lifecycle Integration (Merlin) 1.0.0, IBM Rational Developer for i 9.6, and other selected functions in the IBM i portfolio (英語)」によると、2025/4/30に下記のようなS/Wのサポートが終了します。

S/W機能 提供形態 代替製品
Report Layout Utility (RLU), Screen Design Aid (SDA), File Compare and Merge Utility (FCMU), Advanced Printer Function (APF)1, Character Generator Utility (CGU), Data File Utility (DFU) 5770-WDS Opt21 RDi, Code for IBM i など
TCP/IP関連:BOOTP, DHCP, RADIUS, RouteD, QoS, など 5770-SS1 Base/Opt31 ISC Keaなど2
OptiConnect 5770-SS1 Opt23 ObjectConnect over IP with TLS3
Performance Advisor 5770-PT1 Opt10 なし4
Performance Graphics 5770-PT1 Opt9 Navigator for i
Graphical Data Display Manager (GDDM) 5770-SS1 Opt14 なし
Business Graphics Utility 5761-DS2 5


TCP/IPやグラフィック関連はともかく、IBM Rational Development Studio for i (5770-WDS、旧Application Development ToolSet (ADTS))のオプションは、無くなると困るケースが多いと思います。

  • CGUが無くなったら新規の外字は作成できなくなる? Db2 for iのデータを全てユニコード化すればほとんどの外字をユニコードに移行できますが、EBCDIC→ユニコード化は5250画面・印刷の廃止に近く、あと1年で全業務の書き直しは非常に困難
  • DFUはまだ使用しているお客様が多い気がします。使用状況を調査の上、下記のような対応が必要かもしれません。
    • 代替のRPGプログラムを新規に作成 → 本数によっては工数が増大
    • SQLスクリプトで代用 → SQLの知識が必要
    • ISVのツール(EDTDTAなど)を利用 → コストが必要
  • 個人的にSDAはフィールドの位置調整などで便利に使っているので、無くなると生産性が落ちます
  • RLUはあまり使っていないので影響は不明


いずれも「枯れた」製品なので、Access for Webのように「保証・サポートは無いが現状のままユーザー責任で使用可能」な状態で継続して提供してくれる事を期待しています。


  1. IBMのマニュアル「iSeries Printer Device Programming Version 5 」によると、Advanced Printer Function (APF)は、昔の5224/5225ドット・プリンターでフォームを作成してロゴやバーコード、罫線を印刷するツール。日本のAPW相当? 

  2. アプライアンス製品や外部サービスを利用するケースが多いと思われる 

  3. 7.4以降が必要(ITJungleの記事に「IBM i 7.4 TR3以降が前提で、7.3ではサポートされない」と記載あり)。EE構成のObjectConnectは7.3以前でも容易に利用可能 

  4. S/38の頃から、PLAN38、Best/1、WebベースのWorkload Estimatorなど、いろいろなパフォーマンス予測ツールが提供されおり、現時点では「IBM Systems Workload Estimator」が唯一? 

  5. レターには「RDi, Code for IBM iなど」と記載されているがどのように代替できるか不明