Power S1012発表
PowerのエントリーモデルにS1012が追加され、6月14日に利用可能になります。
詳細は下記URLを参照。
- 概要:「New IBM Power server extends AI workloads from core to cloud to edge for added business value across industries」(英語)
- IBM PowerのHP:「IBM Power S1012」(英語)
- RedPaper (要登録):「IBM Power S1012 Technical Overview and Introduction (英語)」
- ITJungleの解説記事:「IBM Sharpens Its Edge With “Bonnell” Entry Power10 System (英語)」
Redpaperが一番詳しく写真などもたくさん入っており、下はその切り抜きです。タワー型があるのも嬉しいですが、ラックマウントで2台横に並べられるのは面白いですね。障害時の予備機とかスペースを取らずに設置できそう。
1-coreはタワーのみ、4-coreはタワーかラック、8-coreはラックのみです。
【タワー型】
【ラック2Uに横に2台】
エッジ・コンピューティングとかスケールアウトとか、以前のローエンド、ハイエンドに比べてモデルのグルーピングが直観的にわかりずらいです。S1012はエッジ・コンピューティングで、Wikipediaによると「利用者や端末と物理的に近い場所に処理装置を分散配置して、ネットワークの端点でデータ処理を行う技術の総称」らしいです。
主としてIBM i 関連で気が付いた点は次のような部分。詳細は発表レター(英語)を参照。
- S1014とのざっくり比較表
モデル | コア数 | 主記憶 | 内蔵ストレージ | サイズ |
---|---|---|---|---|
S1012 | 1,4,8 | 最大256GB | 最大6.4TB | 2U/タワー |
S1014 | 4,8,24 | 最大1TB | 最大102.4TB | 4U/タワー |
- 価格、CPWの詳細は不明。販売はサブスクのみ
- IBM i のバージョンは7.4 TR10/7.5 TR4以降
- 1コア構成ではIBM i のみ利用可。LPARサポートなし。最大ユーザー数は20
- 1および4コア構成はP05、8コアはP10
- USB接続のRDX内蔵可能
拡張性は限定的なので、事前にサーバーのH/W要件の確認を推奨。特に1コアモデルは、最大主記憶64GB/最大内蔵ストレージ3.2TB(ミラー後は1.6TB?)、かつ拡張ドロアー接続不可となっています。Redpaperには下記のように記載されています。
- 他のエントリーマシンと同様にコア構成は静的(出荷時固定)でCoDは非対応
- 外部PCIe拡張ユニットや外部ストレージドロアーはサポートされない
- PCIeスロットの並行保守(concurrent maintenance)は不可
- LPM(Live Partition Mobility)など一部先進仮想化機能は非サポート
ちなみにコードネームの「Bonnell」はテキサス州オースチンのボンネル山のことらしいです。