「クラウドでコンテナ化されたマイクロサービス」という呪文
7.5と同時に発表されたMerlinですが、当然ながら無条件に提案できるものではありません。多くのお客様ではADTS/CLで開発～テスト～デプロイの仕組みを構築済みなので、これら既存の環境とMerlinがどう共存・補完・移行できるか、今の所、判断できる段階にはないでしょう。
IBMが出しているMerlinの関連情報はまだ限定的であり、早期に下記の検証をしたいところです。
- Merlinの前提となるOpenShiftの選定基準 (オンプレ、クラウド)、価格、信頼性、運用…
- Merlinの価値 (RPGやCL開発・テストの容易化、バージョン管理や開発・デプロイプロセスの標準化…)
- 日本語で動くか
- IBM i の独自機能をどこまでサポートしているか (テキスト記述、カラムヘディング、権限設定…)
- ウォーターフォールに慣れた人員が、CI/CDを採用したアジャイルに対応する際のハードル
表題の「クラウドで…」はITJungleの記事の一部です。何とは無く、「夢」を売るのが経営者と営業で、「現実」との折り合いをつけるのがSEと思っています。Merlinは「夢」が先行しているので、ITJungleの記事「Beware The Hype Of Modern Tech」や「Will IBM i Become More Like Linux?」」などを読んでおくと現実に近づけれるかもしれません。
z/OSのWaziのように開発環境を丸ごと外出しできれば、Jenkins以外にウォーターフォール開発を支援する仕組みがあれば、あるいは、IBM i 上でOpenShift (kubernetes)が動けば、などと考える今日この頃です。