ACS 1.1.8.4追加情報

その1 - 円とバックスラッシュの同時利用

ACSで円とバックスラッシュを同時に使用(表示)するには、フォントの設定が必要になります。

  • 円とバックスラッシュの同時利用にはフォントの追加インストールが必要です。Windows標準の「MSゴシック」やHGほにゃららなどの日本語フォントではバックスラッシュのコードポイントに円を割り当てているので不可。デフォルトの「Monospaced」も不可。「プログラミング用フォント Ricty」では両方の文字を同時に利用できました。Google提供の「Noto Sans CJK JP」フォントでもうまくいくらしいですが、私はダメでした(ACSのフォントでリストに表示されない)。
  • Access for WindowsのPC5250は、ユニコードが存在しない、つまり、EBCDICにのみ存在する半角の「\」「¬」「£」などがOS(Windows 3.1や95など)のフォントに存在しない時代にこれらの文字を5250で表示するため、内部でフォントを用意していました。HODやACSはユニコード前提なので、これらの文字をユニコードフォントから持ってきます。ところが、「MSゴシック」などは本来半角「\」があるべきポイントに「¥」があるので内部ではコードが違っても表示は同じになってしまうわけです。
  • 下記2点に注意が必要でしょう。代替策としては、PCOMM(バックスラッシュなど特殊文字を自前で持っている)を使用する、sshでシェルから利用する、などが考えられます。
    1. Windowsにフォントを追加インストールできない環境では利用不可
    2. フォントの追加はユーザー責任
    3. ACSを動作させるJVM(Java実行環境)により、フォントの指定や選択の可否が異なる

その2 - PDT用フォント生成機能

試したところ、PDTでIBM55xxやPAGES、ESC/Pプリンターに外字を印刷するための機能でした。

具体的には、「GettingStarted」に記載されている手順で、ACSがPDT印刷時に参照する外字フォントをあらかじめ作っておく機能です。よって、昔のドットインパクトプリンター(またはそのエミュレーション)にACSから5250印刷を行っており、かつ、外字を出力する必要がある場合は役に立つでしょう。

その3 - Qiitaサイト

Qiitaの「All About ACS: IBM i Access Client Solutions 1.1.8.4 利用可能」が更新されました。新機能の詳細(とバグ)が記載されています。